6/17(土)ジェンダーと天皇制(第7回)学習会&討論集会

女天研連続講座「ジェンダー天皇制」

あらためてあたりを見回せば、この社会は「あたりまえ」「普通」「常識」という規範に縛られている。性をめぐってもしかり。姓をめぐっても、生をめぐっても!そこに天皇制は関係していないだろうか。「日本人」の心性に関わっていないだろうか。そこに天皇家をめぐる報道は影響していないだろうか。この講座ではケーススタディをとおして、その問題に迫っていきたい。レポートをもとに参加者との議論をとおして、少しでもその「規範」からの解放にむけた糸口を探していきたい。

            ▼    ▼    ▼

昨年、天皇が「生前退位」の意向を表明し、それを実現させるための「特例法」が今国会中にも成立するといわれています。法案とそれが作られていく過程は、私たちが問題としてきた、天皇制の家父長的差別構造を再生産・強化するものとしてあらわれています。そして、今回は見送られたものの、近い将来に必ず出てくるのは、「安定的皇位継承」のための「女性天皇」「女性宮家」問題です。 女天研では、この問題を「女性と天皇制」の課題として論じるために、学習会と討論の場を準備しています。私たちの問題として、ともに考えませんか。

 

第1部(学習会)「女性宮家、何がどう問題なの?」
講師:桜井大子

第2部(討論会)「天皇制の中の女性差別をどう問題化するか」
口火:京極紀子、斎藤塩子、桜井大子
進行:大橋由香子

第1部(学習会)13:30~15:00
第2部(討論会)15:30~18:00

資料代|通し500円/1部・2部のみ、いずれも400円

場所|文京区民センター3C(文京区本郷4-15-14 都営三田線大江戸線「春日」駅直結。東京メトロ丸ノ内線南北線「後楽園」駅4bまたは5出口より徒歩6分)

主催|女性と天皇制研究会(jotenken[あっと]yahoo.co.jp)

2/9(木)ジェンダーと天皇制(第6回)特別講演「〈レズビアン=反天皇制〉の理念的可能性」

女天研連続講座「ジェンダー天皇制」

あらためてあたりを見回せば、この社会は「あたりまえ」「普通」「常識」という規範に縛られている。性をめぐってもしかり。姓をめぐっても、生をめぐっても!そこに天皇制は関係していないだろうか。「日本人」の心性に関わっていないだろうか。そこに天皇家をめぐる報道は影響していないだろうか。この講座ではケーススタディをとおして、その問題に迫っていきたい。レポートをもとに参加者との議論をとおして、少しでもその「規範」からの解放にむけた糸口を探していきたい。

          ▼      ▼      ▼

第6回 特別講演「〈レズビアン反天皇制〉の理念的可能性」

昨今、同性カップルへの証明書を発行する自治体が少しずつ増えはじめている。「LGBTブーム」と呼ばれる現象が起こるなか、日本でも性の多様性が称揚されつつあるようにもみえる。しかし、他方では、自民党が新たな「家族主義」を押し進め、家族国家観の精神的支柱を天皇制に求める発言も後を絶たない。同性カップルも、すでにその「家族」のなかに包摂されつつあるのではないだろうか。制度上、天皇を頂点とする戸籍制度、異性愛主義や男性中心主義という社会規範との関連のなかで、「レズビアン」という位置が、どのような抵抗の可能性をもちうるのか、一緒に考えたい。

 

講演|堀江有里さん
国際基督教大学立命館大学ほか非常勤講師。信仰とセクシュアリティを考えるキリスト者の会(ECQA)代表。日本基督教団牧師。著作に『「レズビアン」という生き方―キリスト教異性愛主義を問う』(新教出版社、2006年)、『レズビアンアイデンティティーズ』(洛北出版、2015年)など。


日時|2017年2月9日(木)19:00~(18:40開場)
会場|北沢タウンホール 第2集会室(世田谷区北沢2-8-18、下北沢駅南口より徒歩4分
地図|https://kitazawatownhall.jp/map.html
資料代|500円
主催|女性と天皇制研究会
連絡先|jotenken[あっと]yahoo.co.jp

12/4(日)ジェンダーと天皇制(第5回)特別講演「『天皇賛歌』にうんざり!『女性(的)天皇制』の今とこれから」

女天研連続講座「ジェンダー天皇制」

あらためてあたりを見回せば、この社会は「あたりまえ」「普通」「常識」という規範に縛られている。性をめぐってもしかり。姓をめぐっても、生をめぐっても!そこに天皇制は関係していないだろうか。「日本人」の心性に関わっていないだろうか。そこに天皇家をめぐる報道は影響していないだろうか。この講座ではケーススタディをとおして、その問題に迫っていきたい。レポートをもとに参加者との議論をとおして、少しでもその「規範」からの解放にむけた糸口を探していきたい。

          ▼      ▼      ▼

第5回 特別講演「『天皇賛歌』にうんざり!『女性(的)天皇制』の今とこれから」

 外では、戦争で被害を与えたアジアや南洋の島々で哀悼を表し、内では災害の被災地で膝をついて人びとに声をかける。最近のメディアには、平和を愛し国民に寄り添う天皇皇后像が溢れている。いまやリベラルも、「天皇賛歌」を奏でる不思議現象! 生前退位や皇位継承が問題になると、皇室典範「男系の男子」のグロテスクさが際立つが、安倍首相が「女性活躍」を宣伝するように、天皇制にとっても「女性性」が延命のカギになるのかもしれない。
 天皇制をジェンダーの視点から、ずっと考察してきた加納実紀代さんにお話いただきます。天皇制の現在とこれからについて、一緒に考えましょう。

 

講演|加納実紀代さん
1976年、戦時女性史の研究会「女たちの現在を問う会」を立ち上げ、20年がかりで『銃後史ノート』全18巻を刊行(第5回山川菊栄賞)。著書に、『女性と天皇制』(思想の科学社1979年編著)、『女たちの<銃後>』(筑摩書房1987年,増補新版インパクト出版会1995年)、『天皇制とジェンダー』(インパクト出版会2002年)、『ヒロシマとフクシマのあいだ』(同2013年)『岩波講座「天皇と王権を考える」7-ジェンダーと差別』(岩波書店2002年共著)などがある。

日時|2016年12月4日(日)18:00~(17:40開場)
会場|北沢タウンホール 第一集会室(世田谷区北沢2-8-18、下北沢駅南口より徒歩4分
地図|https://kitazawatownhall.jp/map.html
資料代|500円
主催|女性と天皇制研究会
連絡先|jotenken[あっと]yahoo.co.jp

(声明)「天皇メッセージ」は違憲! 世襲制「国体」なんてまっぴらです

 7月13日、NHKが天皇の「生前退位」の意向を間接情報として流した。そして8月8日、なぜ「生前退位」であるのかを縷々述べる天皇のビデオメッセージが、各TV局によって流され、新聞各紙が大きく報じた。それは周到に準備され、「玉音放送」とも表現されるようなものであった。その後も、この天皇「生前退位」問題はメディアを賑わせている。

 憲法には、「天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負う」(三条)、「天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない」(四条)とある。その憲法下で、天皇はメディアを介して直接「国民」に語りかけた。

 その手続きを無視した天皇の行為の違憲性については、すでに批判が上がっている。また、「生前退位」の意向や、「天皇のあり方」など、メッセージの内容も憲法皇室典範の変更を迫るもので、明白な政治への介入であり、違憲行為であるとの批判もすでに出ている。私たちも、こういった状況に女性と天皇制の問題を考えてきた視点から批判を加えていきたい。

 私たちはこの「天皇メッセージ」に、世襲制「国体」護持への天皇の強い意志を感じた。そして、家父長制・家制度を唯一残す天皇家の家長が、この国の家長であるかのように動き出した状況に驚愕した。家業の運営や家督をいつ譲るかは家長が決める、と言わんばかりに国政に口を出したのだから。

 思い出してみよう。2004年、男系男子による皇位継承が危ういとの判断で、「女性天皇」容認のための「皇室典範に関する有識者会議」が小泉首相(当時)のもとで発足した。しかし2007年、秋篠宮家に男子が産まれ、有識者会議の報告書は白紙に戻された。また2011年、宮内庁が出した、このままでは皇族不在の危機という「緊急課題」に対して、野田政権(当時)は翌年、「女性宮家」創設のための「皇室典範改正へむけた論点整理」を発表し、同年、安倍が首相に返り咲いて「白紙」宣言した。そして今年4月、「女性宮家」創設を検討する有識者会議発足の噂も流れたが進展の気配は見えない。

 この10年の流れをみれば、この「天皇メッセージ」は、政府主導では早期の「皇室典範」見直しはのぞめないという判断の結果ではなかったのか。

 昭和天皇は、「国体護持」のために終戦を遅らせ、敗戦後も「国体護持」のために沖縄を米国に売り渡し安保条約に繋がる「メッセージ」を発した。いま同様に、明仁天皇も「国体護持」のために動いている。立憲主義を踏みにじり、象徴天皇制を再定義し、その明文化を求めるメッセージを発することで。その「再定義」には、メッセージにはなかった「安定的な皇位継承」のための「女性宮家」、あるいは「女性天皇」の容認なども含まれてくるだろう。皇位継承と皇族維持は「国体」にとって最重要課題なのだ。

 女系を認めてでも「万世一系」の「伝統」を守りたいと考える者たちと、男系こそが「伝統」だという者たちの確執など、私たちには関係ない。ただ、この国の憲法・法律が定める制度である以上、人権主義や民主主義、立憲主義の立場から声を発していくしかない。

 また、「女性宮家」や「女性天皇」の容認は、男女平等や女性活躍に寄与するように見えるが、世襲制は女に子どもを産ませることで成立し、出自による差別を是認する制度であることにかわりはない。問題は世襲制や家父長制・家制度を法体系に残し、女性の身体を制度の道具とし、差別を是認し再生産していることである。そして、それを「伝統」とする天皇を、「日本国と日本国民統合の象徴」としていることだ。

 制度の廃止によって、私たちだけでなく、天皇一族も解放される。私たちは天皇が訴える「生前退位」を介した象徴天皇制の再定義=「国体護持」を拒否し、天皇制廃止を求めていきたい。

 

2016年8月31日

女性と天皇制研究会

連続講座・ジェンダーと天皇制 9/21(水)第4回「女性皇族の公務―慰問?福祉?」

女天研連続講座「ジェンダー天皇制」

あらためてあたりを見回せば、この社会は「あたりまえ」「普通」「常識」という規範に縛られている。性をめぐってもしかり。姓をめぐっても、生をめぐっても!そこに天皇制は関係していないだろうか。「日本人」の心性に関わっていないだろうか。そこに天皇家をめぐる報道は影響していないだろうか。この講座ではケーススタディをとおして、その問題に迫っていきたい。レポートをもとに参加者との議論をとおして、少しでもその「規範」からの解放にむけた糸口を探していきたい。

          ▼      ▼      ▼

第4回「女性皇族の公務ー慰問?福祉?」

絵画展やコンサートに出かけたり被災地を訪問したり、名誉総裁として○○学会で挨拶したりといったことが、皇族の「お仕事」として認知されている。天皇一族が女性だらけになっている現在、実際に行なわれている「公務」とジェンダーの関係について考察してみたい。折りしも天皇の「生前退位」報道に注目が集まっています。権力維持要員としての女性のありようについても討論しましょう。

 

レポート|首藤久美子(女天研)
日時|9月21日(水)19:00~21:00
会場|文京区民センター3D(文京区本郷4-15-14 都営三田線大江戸線「春日」駅直結。東京メトロ丸ノ内線南北線「後楽園」駅4bまたは5出口より徒歩6分)
地図|http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754
参加費|500円
主催|女性と天皇制研究会
連絡先|jotenken[あっと]yahoo.co.jp

連続講座・ジェンダーと天皇制6/15(水)第3回「フェミニズムが天皇制を批判するために」

女天研連続講座「ジェンダー天皇制」

あらためてあたりを見回せば、この社会は「あたりまえ」「普通」「常識」という規範に縛られている。性をめぐってもしかり。姓をめぐっても、生をめぐっても!そこに天皇制は関係していないだろうか。「日本人」の心性に関わっていないだろうか。そこに天皇家をめぐる報道は影響していないだろうか。この講座ではケーススタディをとおして、その問題に迫っていきたい。レポートをもとに参加者との議論をとおして、少しでもその「規範」からの解放にむけた糸口を探していきたい。

          ▼      ▼      ▼

第3回「フェミニズム天皇制を批判するために」

フェミニズムが従来指摘してきた天皇制が内包する女性差別は、女が天皇になっても変わらない。それはいわば「男女共同参画」でしかなくて、批判すべきは異性愛主義なのではないか。
「合法性」を求める権利獲得運動が盛り上がる中、今、フェミニズムがどのように天皇制と向き合うべきなのか、参加者とともに考えたいと思います。

 

レポート|斎藤塩子(女天研)
日時|6月15日(水)19:00~21:00
会場|文京区民センター3D(文京区本郷4-15-14 都営三田線大江戸線「春日」駅直結。東京メトロ丸ノ内線南北線「後楽園」駅4bまたは5出口より徒歩6分)
地図|http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754
参加費|500円
主催|女性と天皇制研究会
連絡先|jotenken[あっと]yahoo.co.jp

(報告)ジェンダーと天皇制 第2回「女性皇族の行方」

講座の第2回は「女性皇族の行方」、レポーターは女天研の近藤和子さんでした。2016年4月20日(水)、文京区民センターにて開催。

議論の素材として4つのエピソード群、①「女性にとって最も大切なのは子どもを二人以上産むこと」発言、②「Princess Masako」、③『皇后考』と『古代東アジアの女帝』、④皇室典範の改正問題:皇統の危機、を小テーマにそれぞれ豊富な資料をもとにレポーターが紹介した。
 国による人口政策の問題と皇后や皇太子妃への「世継ぎ」重圧の問題、その皇后の象徴天皇制における役割など、沢山のエピソードを聴いていくうちに何となくそれぞれの問題がつながっていく。そして、「女性天皇」や「女系天皇」、あるいは「女性宮家」容認のための皇室典範「改正」問題が浮き沈みする状況から、現在の政府見解、「男系による皇位継承の安定的維持を可能とする方策について、あらゆる観点から検討する」という方針を紹介。国連女性差別撤廃委員会が出そうとした「皇室典範」の「男系男子による継承」規定を女性差別であるとする勧告案に、日本政府が「差別ではなく伝統」と開き直ったクレームを出して勧告から削除させた件も、ホットな情報として出された。
 大皿に山盛りという感じに提示されたエピソード群から、男系継承、天皇制維持のための女性宮家女性天皇容認問題、この女性宮家女性天皇容認で一歩前進と考えられそうな「常識」をどう考えるか、このような言論が日本社会のジェンダー意識にどのように関係していくのか、というところを論点にして議論開始。
 皇位継承のあり方について政府の見解が女帝や女性宮家容認でないとすれば、どんなものが出ているのかという意見から若干の意見交換。明確には出されていないが、右派から実際に出ている案には旧宮家復活論や養子縁組などがあることを紹介し、それらは家制度や家父長制復活しかイメージできず、会場はウンザリ。世界の王族は継承者問題で消滅していくのだが、とレポーター。
 さらに、皇后を始めとする女性皇族について、慰問や慰霊など慈愛の象徴、優しく暖かいというイメージを作り出しているが、それはかなり浸透しているのでは、という意見。また、それは女性皇族だけでなく、天皇一族の役割がそうであり、そういう意味では天皇制自体がジェンダー的には女性的な役割を帯びているという意見。そういった天皇制社会における女性皇族のメディア報道、さらにその女性皇族の言動に対する一般的な反応の恣意的な報道、という状況全体は、社会全体に影響を及ぼさざる得ないだろう、という意見。そういったことは、天皇制を使うためにあるいは延命させるために戦略的になされているのではないか、という意見。議論は少しずつ展開した。
 また、家族モデルとしての天皇一家という役割はいまも生きているのか、という議論もなかなか面白かった。現天皇が皇太子時代に結婚したときの新しい家族モデルというイメージは、現在的には追いかけようもない幻のような家族ではないか、という意見や、それでもそれを規範とするような風潮はあるのではないか、という意見。むしろ崩壊しかかっているかにみえる現在の皇太子一家がより現実の家族の苦悩に近くてシンパシーを持つ人がいて、そういう意味でも家族モデルとしての天皇制は難しいのではないか、という意見。まったく自分たちとは違う存在(権威の人)を求め、そういう人に慰められたいという欲求が社会的に大きくあり、だから特別の家族としてみているという意見。最後に、天皇家を家族モデルとされるのが一般的であるとしたら、皇位継承権が女性にもあるという方向に持って行った方が、ジェンダーの問題としては一歩前進という論も成立するけどどう? という問いかけが出た。それに対して、天皇制維持には反対だけど男性だけというのはおかしいということも言い続けたいし、天皇家の女性たちが病気になるようなひどい状況をなくしていきたいと思う、という意見。しかし、それは天皇制をなくさないかぎりなくならない…。実に沢山のことを議論しあった。
 議論全体を結論的にまとめられたわけではないが、出された視点はどれも見落とせない。次回以降にも活かしていきたい。(桜井大子)